「フリウェル」とは、生理の際の不快な症状（月経困難症：生理痛や頭痛、気分の落ち込みなど）を改善するピルのことです。

フリウェルと避妊用ピルの主成分は同じなので、理論上は避妊効果も期待できます。

ただし、フリウェルは避妊効果を確認する臨床試験を受けていないため、避妊目的での処方が受けられません。

この記事のポイント

フリウェル配合錠LD・ULD（あすか/モチダなど）の避妊効果

フリウェル配合錠LD・ULDには、避妊用の低用量ピルと同様に、避妊の効果が期待できる有効成分（ホルモン）が配合されています。

※1：シンフェーズ

避妊用ピルとフリウェルに含まれる成分量は、ほとんど変わりません。

そのため、理論上はフリウェルにも避妊の効果が期待できます。

フリウェルLD・ULDで妊娠した人の割合

フリウェルLD・ULDで妊娠した人の割合は、「パール指数」で示されます。

パール指数は、ピルを服用する女性100人のうち1年間に妊娠した人の割合です。

たとえば、パール指数が0.19なら、妊娠した人の割合は100人に1人以下。

フリウェルLDと避妊用ピルのパール指数には大きな差がないため、避妊率も同じくらいだと言えます。

なお、超低用量ピルのフリウェルULDはパール指数が高いため、避妊目的で服用するのには向いていません。

「フリウェルには避妊効果がない」と言われるのはなぜか

フリウェルには避妊効果がないと言われるのは、臨床試験で効果の確認がされていないためです。

日本では臨床試験で効果や安全性が確認され、国が認可した薬のみが処方されます。

なお、現在は8種類の低用量ピルが流通しており、その中の6つは、国から避妊効果の認可が降りていますよ。

フリウェルは避妊効果の認可がないため、妊娠を防ぐ目的で処方されません。

理論上は妊娠が予防できても、避妊ピルとして使えないため、「フリウェルには避妊効果がない」と言われるのです。

フリウェルの避妊効果はいつから？

フリウェルの避妊効果が出るタイミングは、飲み始めの時期によって異なります。

なお、飲み忘れなくフリウェルの服用を続けていれば、ピルを中止するまで効果はずっと持続します。

休薬期間（シート4週目の7日間）も、効果は維持されます。

フリウェルの種類とLD・ULDの違い

フリウェルには、低用量ピルのLDと超低用量ピルのULD、2種類があります。

2つの違いは、不正出血の起こりやすさや含まれる有効成分（ホルモン）の量です。

どちらのフリウェルが身体に合うのかは、人によって異なります。

ピルの処方を行っている病院では、あなたの体質や体調を考慮した上で、医師が相性の良さそうなピルを選んでくれますよ。

フリウェルLD・ULDの副作用

フリウェルLD・ULDの副作用には、悪心（気持ち悪さ）・頭痛・腹痛などが挙げられます。

▼副作用と発現率

※稀発月経：生理の周期が39日〜3か月未満になること

副作用の程度には個人差があり、全く症状がない場合もあれば、つらい症状に悩まされることもあります。

なお、フリウェルの服用を3か月ほど続けると、副作用は落ち着くことがほとんどです。

我慢できないほどつらい症状が出てしまった場合は、医師に相談するか、市販の痛み止めや吐き気止めなどを併用しましょう。

フリウェルの飲み方

フリウェルは間違った方法で服用すると、効果が得られなかったり、副作用が強く出たりします。

生理に伴う不調を改善するためにも、正しい服用方法を確認しておきましょう。

▼フリウェルの服用方法

フリウェルの飲み始めは生理初日〜5日目まで

フリウェルは、生理の初日〜5日目までの期間に服用を始めます。

21錠のピルを服用したら、7日間は休薬しましょう。

休薬期間（シート4週目の7日間）が終わったら、新しいシートに切り替えて、フリウェルの服用を再開してくださいね。

生理不順の場合、生理を待たずに飲み始めることもあります。

フリウェルを飲み忘れたら2錠服用

フリウェルを飲み忘れたら、1日に2錠のピルを飲んで対応します。

▼飲み忘れの対処法

なお、1日に飲めるピルの上限は2錠です。

2日以上の飲み忘れに気づいた場合でも、1日に飲めるピルは2錠まで。

3錠以上のピルをまとめて服用すると、強い副作用が出ることもあるため、上限は必ず守りましょう。

普段ピルを飲む時間になって、飲み忘れに気づいたら、2錠まとめて服用してください。

フリウェルと飲み合わせの悪い薬

フリウェルと飲み合わせの悪い薬は、けいれん薬や抗うつ剤などです。

▼飲み合わせの悪い薬の例

飲み合わせの悪い薬を併用すると、効果が得られなくなったり、副作用が出やすくなったりします。

病院で薬の処方を受けるときは、ピルを飲んでいることを医師に伝えましょう。

ピルを服用していると医師に伝えれば、併用できる薬を選んでもらいやすくなります。

フリウェルはオンライン通販でも購入できる

フリウェルLD・ULDは、産婦人科やレディースクリニックだけでなく、オンライン通販（オンライン診療）でも購入できます。

オンライン通販（オンライン診療）とは、電話やチャットで医師の診察を受け、ピルを自宅に郵送してもらうサービスのこと。

土日や深夜でもピル処方が受けられるなど、さまざまなメリットがあります。

面倒な通院なしでピル服用が続けられるのは、オンライン通販の大きな魅力。

ただし、多くのオンライン通販では保険が適用されないため、通院してピルを購入するよりやや割高です。

料金よりも利便性を重視したい方・忙しく病院へ行く時間を取りにくい方は、オンライン通販を利用してみましょう。

▼フリウェルのあるオンライン通販

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります※税込み/自由診療

フリウェルや低用量ピルに関するQ&A

【まとめ】フリウェルLD・ULDの基本情報と添付文書

フリウェルLD・ULDは、どちらも月経困難症とPMS（生理の際の不快な症状）を改善する効果が期待できるピルです。

理論上は避妊効果が期待できますが、日本では避妊目的での服用が認められていません。

フリウェルは、産婦人科やオンラインクリニックなどで購入できます。

※保険適用の場合の薬価
※フリウェルの処方には調剤料などが別途必要です。